タクシー乗務員の仕事って、普通の会社員とはちょっと違うイメージですよね。業界用語もたくさん…。そこで、タクシー業界を知らない方にもわかりやすく、乗務員のお仕事を徹底解剖!
名づけて、「タクシードライバーの推理 業務日誌」!
お給料ってどうなってるの?
基本的なお給料の構成は、このようになっています。
歩合給とは
「歩合給」とは、「稼いだ額に応じて増える」お給料のこと。具体的には、「稼働額×規程の掛け率」で計算されます。この掛け率のことを「歩率」と呼びます。
盛岡タクシーの歩合は、完全歩合制で歩率は「49%」となっています。つまり月間稼働営収額×49%=支給額。
月に50万の売上だった場合は50万×49%=24万5千円
業界でも一番シンプルでわかりやすい給与体系になります。
完全歩合制……では稼げなかった月はどうなるのでしょう?
1.保障給がある
保障給とは、その名の通り、「保障されている給与」です。「完全歩合」とは言っても乗務員さんが実際に働いた時間分のお給料は支払われます。中にはこの「保障給」が無い会社もあると聞き及びますがそれはもちろん違法です。
2.実際の計算はどうなるの?
所定労働時間【基本給】×残業時間×深夜時間=保障給
保障給+歩合給=支給額=稼働額49%
となります。
この保障給計算式の所定労働時間や残業時間は毎月のシフトや欠勤等によって上下します。
シフトで休みが多く保障給が減った場合、その分歩合給が増えて支給額は稼働額の49%が保障されるのが完全歩合制のわかりやすくていいところです。
3.賞与(ボーナス)
盛岡タクシーでは賞与(ボーナス)が出ます。
その額は、お給料と同じく、「稼働額×規程の掛け率」で計算されます。
たくさん稼げる人も、初心者も、どちらも嬉しい給与体系
たくさん売り上げるベテランドライバーさんは、給与も賞与も、ダブルで支給額が高くなりますので、どんどん稼ぐことができます。
逆に、初心者で稼げない時期があっても、「保障給」はもらえるので、それ以上減ることはありません。
(※きちんと全部出勤した場合)
盛岡タクシーでは初心者も、ベテランも、どちらにも嬉しい給与体系になっているのです。
ドライバーの勤務時間って?
「タクシードライバーって、勤務時間がすごく長くて、残業も多いんじゃないの?」
そんなイメージを持たれている方が多いように思います。
2024年問題の件もあり、特にそんなふうに思う方が増えたかもしれません。
確かにタクシードライバーの勤務時間は普通の会社員とは少し違います。それをこれからご説明したいと思います。
盛タクの勤務ダイヤ
タクシードライバーの勤務形態には、大きく分けて「日勤」と「夜勤」があります。
盛岡タクシーでの昔からのスタンダードな勤務ダイヤは、次表のようになっています。
勤務時間が長い…?
上の表を見て、「やっぱりすごく勤務時間が長い!」と思った方、少し待ってください。
確かに拘束時間は長いです。ですがまず、休憩が3時間あります。
そして、例えば夜勤では、9日1周期のシフトですが、その中に3日の公休日があります。つまり休みが「9分の3(3分の1)」。週休2日の場合、休みは「7分の2」。多いのは…?「9分の3」ですね。
日勤の場合は、非番も含めるとなんと「10分の4」です。(ただし非番は完全にまる1日分にはなりません。詳しくは後述)
タクシーでは1回の勤務につき、拘束時間が長くなる代わりに、休憩時間と休みを増やし、乗務員に負担がかからないようにしているのです。
どうしてそんな勤務体系に?
タクシーという仕事は、忙しい時間のピークが「朝(サラリーマンの出勤時間)」や、「夕方(帰宅時間)」、そして「終電が終わる時間」など、1日のうちに何回か分散しています。
もし、普通のサラリーマンと同じような勤務体系だと、一番稼げるピーク時間を働かずに逃してしまうことになります。これでは歩合給も下がってしまいます。
そこで1回の勤務を長くし、ピーク時間を確実に稼ぎ、間の時間は休憩を長く取る。そして公休や非番を多く入れることで、月あたりの勤務時間はきちんと法に則った時間になるようにしているのです。
日勤には「非番」がある
さて、日勤の勤務シフトでは、10日周期の中で公休は2日。そして非番が2回あります。
よく警察官や消防士の勤務で聞く「非番」。ですが、タクシー乗務員の非番は、それとは少し意味が違います。
警察官や消防士の非番は、「待機」という意味があり、何かあればすぐ駆けつけられるようにしていなければいけないそうです。どこかに出かける際には届け出が必要だそう。つまり、「休み」ではないのです。
よく刑事ドラマで、「今日は非番だった」と言いながら事件現場へ駆けつける刑事がいますが、あれは休みではなく待機中だったから出てきたということなのですね。
逆に、まるまる1日の休みは「公休」と呼びます。これはタクシーでも同じです。
タクシー乗務員の非番とは
ではタクシー運転手の場合は?
これは「日付をまたいだ勤務の場合、勤務終了後から次の勤務開始までの時間」のことを言います。明番とも呼ばれます。
正確には勤務と勤務の間が24時間+9時間の33時間以上空いていれば公休。それ以下であれば非番となります。
非番の時間は、勤務がありません。そして、警察官や消防士のように、待機している必要はありません。何をしても自由です。
残業はあるの?
これはとても気になるところだと思いますが…実際、「シフト以上」の残業はまずほとんどありません。
「絶対に」と言わないのは、例えば最後に乗せたお客様が想像以上に遠くまで乗られた場合、残業になってしまうことも考えられます。
ただ、ドライバーは乗務後に「車内清掃」や「点呼」という作業もあるので、だいたい勤務終了30分前には営業所へ戻るようにしています。
盛タクでは配車をする係も、無茶な配車はしませんので、残業をする人はまずいません。
「シフト以上」のというのは1回の勤務が15時間拘束の日は3時間休憩で12時間労働、8時間労働が基本ですので、シフトの時点で4時間は残業時間として計算されます。
突然休んでも大丈夫
大丈夫というと語弊がありますが…。
タクシーに限らず運転手の仕事は体調不良ではできません。
当日突然の体調不良で通院する場合は連絡して病院へ通院が可能です。
もちろん勤務日数が減るので基本給は減ってしまいますが、完全歩合制なのでその分歩合給が増えて、稼働額の49%は保障されます。
じゃあ休み得じゃん!となってしまいますので、稼働額の49%から欠勤控除(1欠務あたり平均日額の半額)はあります。
ただし上記の様な「突然の体調不良で病院に行きました!」という遅刻早退欠勤は病院のレシート等の証拠提出で欠勤控除は行いません。
また普通の企業と違い、「どうしても代わりがいないので絶対に休めない」とか「休むと他の人に迷惑がかかるので出勤しなきゃ…」「上司に怒られるから休めない…」というようなことはありません。
逆に、休んだ他のドライバーさんの代わりに出勤することも、当社では滅多にありません。
(もし万が一代出してもらった場合、代休がありますので安心してください)
もし休んでしまったら、次の日にいつもより「流し(道でお客様を自分で拾うこと)」や「アプリ配車(GOアプリの配車要請)」を頑張って取り返すこともできますし、もちろん有給があれば消化することもできます。
シフト上都合がつく場合は休んだ分、代出をする事も可能です。(休日の振替)
自由で、実は休息も取りやすい仕事
慣れないうちは、一日の拘束時間が長いのでキツク感じられるかもしれません。
ですが、1週間単位・月単位ではきちんと法律で定められた勤務時間内となっています。タクシーという仕事の性質上、このような勤務ダイヤとなっていますが、きちんとドライバーさんたちにも休息が取れるように考えています。
勤務中の休憩時間は3時間ですし、非番があるために他の仕事よりも体感上はお休みが多く感じられます。非番の日は日中に家にいられるので、家族との時間も取りやすいですよ。
少しでも気になった方は、是非一度募集要項をご覧ください!